弁護士業務、法律に関することなど、あれこれ綴っています。

【重要】雇用調整助成金の申請方法

 簡略化された雇用調整助成金の申請方法が発表されました。
 本日は,実際の申請書類マニュアルの添付書類の解説に沿って,分かりにくい箇所や私が疑問に思って問い合わせた箇所を記載したPDFをアップさせていただきました。

 なお,申請ミスを防いで1回の申請で済むよう,面倒でも,この記事は,必ず全てお読み下さい(かなり簡略化されてますが,細部はまだ相当ややこしいですから)。

 

申請書式(注意事項あり)の1枚目

↓↓↓PDF(カラー)でご覧ください↓↓↓
200520雇用調整助成金

 上記PDFは,実際の申請書式と同じくカラーです。
 記載ミスを防ぐためにも,印刷される方は,カラーで印刷して下さい。

 次に,申請ミス防止のため,特に重要なことを書きます。
 読むのが苦手という方も,ミスを防いで申請を1回の申請で済むように,今回は下記を必ず全てお読みください

1 申請書式の入手方法
 厚労省の新しい書式のページ
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyouchouseijoseikin_20200410_forms.html

 ⑴ どの書式を使うのか
  ① 従業員が雇用保険に入っている場合
   「休業のみ実施した場合」の「雇用保険被保険者」の書式
  ② 従業員が雇用保険に入っていない場合
   「休業のみ実施した場合」の「雇用保険被保険者以外」の
   書式
  ③ 従業員に①②の両方がおられる場合
   ①②両方を使います。
  → 現在Web申請ができないので,郵送になりますが,
   パソコンで入力する方は,「パソコンを使って申請される
   方向け
」の方をクリックして,ダウンロードして下さい。
  → ダウンロードされるファイルは1つですが,ファイル
   の中に提出する4枚のシート(上記PDFと同じ)が
   入っています。
 ※ 併せて「雇用調整助成金支給申請マニュアル」も必ず見て
  下さい。
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000631986.pdf

2 記入する際,必ず注意すること
 ⑴ 申請書式(エクセルのシート)の色で記入の方法が違う
  ①ピンク入力が必要な箇所
  ②緑…セルをクリックすると選択肢が出てくるので,該当す
    るものを選ぶ
箇所
  ③うすだいだい…自動入力なので,入力しなくてよい箇所

 ⑵ 記入の順番
  PDFの順番どおりに入力または選択していく。

3 2か月分以上の助成金を申請する方
  PDFの1枚目~3枚目は,1か月分(例えば,4月分)し
 か記入できません

  それ以降の分(例えば,5月分)は,PDFの1枚目~3枚
 目を,新たに作成して,一緒に同封して申請します。

4 送付先
  申請書類一式の送付先は,管轄の労働局(ハローワークで
 はない)になります。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10702.html

  参考までに,連絡先が書いてあるリンクを貼りましたが,住
 所が書いてありません。

  私の調べ方が悪いのかと不思議に思ったので,送付先の住所
 が何処に書いてあるのか問い合わせ
てみました。
  すると,上記の電話番号の表はあるけど,住所をまとめたも
 のは無いので…
  ① 上記リンク先で,管轄の労働局の担当部署(大阪府でい
   えば「大阪労働局 助成金センター」)を確認し
  ② その住所を各自がネットで調べて欲しい
 とのことでした(ややこしいことに慣れた私も唖然!)。

  そこで,私の方で調べた大阪府と兵庫県の送付先を載せてお
 きます(何と大阪府も兵庫県も労働局の部署によって複数の
 住所があった!)。

 ⑴ 大阪府
  〒540-0028
  大阪市中央区常盤町1-3-8中央大通FNビル9階
  大阪労働局 助成金センター宛
  06-7669-8900(雇用助成金窓口)

 ⑵ 兵庫県
  〒651-0083 神戸市中央区浜辺通2-1-30 三宮国際ビル5階
  兵庫労働局 ハローワーク助成金デスク宛
  078-221-5440(ハローワーク助成金デスク)

 以上のとおりです。

 この記事は,絶対必須なことしか書いておりません。

 かなりややこしいと思いますので,質問が有る方は,当事務所の阪上宛にDM( t-sakaue@e-mail.jp )または電話( 06-4708-8512 )でお問合せ下さい(助成金は相談無料匿名不可)。

 ただし,本業がありますので,直ちに対応できないこともありますので,その点はご了承ください。

雇用調整助成金の申請時期について

 新型コロナウイルスの影響で従業員を休業させた場合,一定の条件を満たすと支給される「雇用調整助成金」の申請時期について検討してみました。
 また,雇用調整助成金の相談会(勉強会?,無料)を企画していますので,興味のある事業主の方は,最後のところをお読みになってください。

1 雇用調整助成金の現状
  雇用調整助成金については,申請が難しい,支給上限額が低
 い等の批判が相次いで報道されています。実際に,私の知っ
 ている方々も,雇用助成調整金の申請は難しいという意見ばか
 りです。
  厚労省も,申請の簡略化,支給上限の増額などを検討してい
 るのが現状ですが,まだ未確定です。

  他方,事業主の方からすれば,出来るだけ資金を得たい状況
 ですので,雇用助成調整金についても,早く申請して,早く受
 領
したいというのが本音でしょう。

2 雇用助成調整金に対する疑問と労働局の回答
 ⑴ 私としては,以下の点に疑問をもちました。

  ① 上限が現在8,330円である雇用助成調整金を現時点で申請
   した後で,上限が15,000円に増額された場合
,その差額を
   請求できるのか。

  ② 現在,少しでも早く資金繰りをしたいのに,申請が簡略化
   されるまで待つほどのメリット
があるか。

 ⑵ そこで,今朝,大阪労働局の助成金センター(コールセン
  ターではない)に電話で問い合わせました。

   ところが,担当の方によれば,「現場には具体的な情報が
  全くない。5月19日に発表があるので待ってもらいたい。」

  との回答で,具体的な方向性などの話は聞けませんでした。
   途中,電話を保留にして,どなたかに聞きに行ってくれた
  ようですが,最終的に上記の回答になったので,実際に情報
  が無いのでしょう。

 ⑶ 雇用助成調整金については,以下をご確認下さい。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/pageL07.html

3 私がベターと考える雇用助成調整金の申請時期
 ⑴ そうすると,今,頑張って申請するのがよいか,後日まで
  待って申請するのがよいかについては,自分で予測して判断
  しなければなりません。

 ⑵ そこで,私個人の意見を述べさせていただくと,現在の
  8,330円という上限額に鑑みれば,上限額が上がるのを待っ
  て申請するのがベター
と考えます。
   なぜなら,難しい計算はさておき,単純に計算すると,
  例えば,ある従業員の基本給が20万円で,1か月の所定労
  働日数が21日,休業しても100%の休業手当を支払うとす
  ると,1日あたりの給与は9,523円(20万円÷21日)になり
  ます。
   一般的にいえば,解雇等を行わない中小企業であれば,
  支払った額の90%の助成率になります。そうすると,本来
  であれば,1日あたりの助成額は8,570円(9,523円×90%)
  となるはずですが,上限額8,330円を超えてしまうので,
  助成金は8,330円しかもらえないことになります。
   要するに,現在の上限額8,330円では,基本給20万円の
  従業員の休業手当を100%支払った場合ですら
,上限額を
  超えてしまい,支給率90%どおりには助成金を貰えない
  とになってしまうのです。
   当然,もっと基本給の高い従業員に休業手当を100%支
  払っても,上限8,330円しかもらえない
のです。
   そうすると,売上が上がらないけども,従業員の生活を
  支えるために休業手当を100%支払おうとする事業主(良
  心的な事業主)の負担が大きくなってしまいます。

 ⑶ また,昨日(5/14)の記者会見で出てきた上限額を
  15,000円に引き上げる検討
は,首相の発言である以上,
  前向きに検討されるでしょうから,本当に15,000円まで
  上がるかは別としても,上限額がいくらかでも上がると
  考えてよいだろう
と予測しています。

 ⑷ 逆に,同じ時期の申請が2回できるというホームページ
  の記載も無ければ,そういう報道も私の知る限り無いので,
  普通に考えて1回しか申請できないと予想しておくべきで
  しょう。

 ⑸ 以上のような考えから,私としては,5月19日に発表され
  るという情報を待ってから申請する方が,ベターではないか

  と考えるのです。

4 ちょっとした提案
  もし,私も含む他の人と相談しながら,雇用助成調整金の
 申請書類を書きたい(理解したい)という方
がおられるようで
 したら,ZOOMを用いた相談会(勉強会?)を無料で実施しよ
 うかと思っています。

  私も手探り状態なので,実際に,どんな形で実施するか全く
 未定ですが,もし,そういう企画があれば,参加してみたいと
 いう方
がおられましたら,私と面識のない方でも大丈夫ですの
 で,遠慮なく,私宛にDM
t-sakaue@e-mail.jp)をいただけ
 ますでしょうか。

  よろしくお願いいたします。